概要
移動式地表面画像監視システム「Zoom Mobile」は、一眼カメラ等で撮影した画像から変位計測がおこなえるシステムです。専用三脚との組み合わせにより、撮影の時だけ設置・撤去する移動式の撮影が可能となっています。また、複数の撮影箇所をカメラ1台で巡回する効率のよい撮影をおこなうことができます。
画像変位計測システム 共通の特徴
非接触・ノンターゲット
画像内の特徴的な箇所を任意に計測領域にできるため、対象物へ計測ターゲットや計器を取り付けることなく、完全非接触・ノンターゲットでの計測が可能です。接近が難しい箇所や到達に労力がかかっていた箇所でも、遠方から安全に計測を実施することができます。
多点同時計測
1台のカメラで、一度に画像内の複数の点を同時に計測できます。計測点につき1台の計器が必要なタイプの機器に比べて効率よく測れます。また、画像をベースに作業をおこなうためどの計測箇所のデータなのかも一目瞭然です。
計測点の事後追加や後解析が可能
撮影した画像をもとに解析をするため、設定を変えて何度でも再解析をおこなえます。画像内で当初予定になかった箇所へ新たに計測点を設定して解析してみることも可能です。
Zoom Mobileの特徴
撮影ごとの設置・撤去が可能
専用三脚との組み合わせにより、計測(撮影)をおこなうときだけカメラを設置し、撮影が終わったらすぐ撤去する運用が可能になりました。公道上など計測機器を常設しにくい現場でも柔軟な運用が可能です。
省人化
Zoom Mobileでは、日々の計測(撮影)に必要な人員は1人のみです。一般的なレベル測量と比較しても省人化が可能です。
道路中央なども安全に計測
画像であれば遠方からノンターゲットで計測できるため、往来が激しい道路の中央部などであっても遠方から安全に計測することが可能です。
用途例
シールド直上の道路面の沈下計測
土留背面の沈下監視
斜面の定期監視(日毎、週毎、月毎など)
災害発生後の初期診断
主な仕様
名称 | 移動式地表面沈下画像監視システム Zoom Mobile |
撮影の種類 | 静止画 |
計測(撮影)の間隔 | 約1分 / 1箇所 ~ ※解析を後でおこなう場合 |
想定計測期間 | ~ 数箇月 |
計測(撮影)の実施方法 | 手動 |
リアルタイムの結果確認 | 不可(撮影後にPCに画像を取り込んで解析) |
カメラの据付や固定 | 計測時のみ三脚で設置、毎撮影後撤去可 |
外部電源 | 不要(カメラバッテリー駆動) |
計測対象範囲 ※1 | 広い(1台で複数の計測点を巡回可能) |
計測精度の目安 ※2 | 0.1mm単位(50mmレンズ使用時) |
※1:弊社の「画像変位計測システム」製品群のなかで比較した場合の相対的な立ち位置を示すものであり、優劣を評価するものではありません。一般に計測可能範囲の広さと計測精度はトレードオフの関係になります。また、使用するレンズによっても多少変化します。
※2:カメラから計測対象までの距離(撮影距離)が20m程度で良好な条件下での標準的な精度イメージです。実際の計測精度は、計測対象のコントラスト、撮影距離、気象条件、明るさ、計測期間などにより大きく異なります。